×××× IN MY HEAD

筒井です。夢はお笑い芸人のままです。

中国旅行記 プロローグ

 

こんにちは、筒井です。

月曜日、お疲れ様でした。

 

 

 

 

『誘導灯』

 

 

 

総武線快速1両目に乗り込み、錦糸町から成田空港第一ターミナルまでは一本だ。約一時間の道程を体の半分くらいはあるかもしれないリュックを抱え、ゆらゆら揺られている。『brainchild's』の「Better day to get away」が延々とイヤホンから流れている。一人旅の不安みたいなものは凄まじい勢いで曲に掻き消されていった。それだけ渡會将士は僕にとって偉大なのだ。

 

 

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どうやら僕は四年前から同じようなことを言っているらしい。大体同じような話を繰り返すようになるのが世の中でいう「老人」としてカテゴライズされる一つだが、そんなに早まってしまって大丈夫だろうか。そしてこの記事は四年もの間下書きから僕を下書きの一番下から睨み続けている。果たして思い出作りに必死になれているだろうか。あれだけブログだけは大事にしてきた男が記事にすら嘘をつくのかと睨まれているような、そんな気分がする。若干、二十五年を生きてきた集大成が今日からの旅でいいのだろうか。いや、いいね。

 

 

たった二十万で死ぬまで忘れない思い出と特別な体験を買った。

 

 

 

「死ぬまで忘れない。」という言葉を比喩ではなく本気で使える経験があるだろうか。その引き出しがたくさんあるほど、きっと人は面白く、味のある、噛み応えのあるスルメみたいな人間になる。僕は永遠に噛み続けることができる人工的なスルメになってやろう。しゃぶられ続けても尚、味を出し続けてやるのだ。

 

 

話は戻る。いいだろう、安い。一万円の寿司や十万円のステーキを死ぬまで覚えている自信は無いが、二十万円の雲南旅行は忘れないだろう。ツアーは嫌だった。ホテルも国内の新幹線、飛行機、全て個別で予約した。何が起こるかわからないからワクワクする。野垂れ死ぬことは無いと思うけれど、財布の一つや二つ失くす覚悟だ。思い出作りに必死になると決めたあの頃からだいぶ経つが、思ってることも行動もそんなに変わらないらしい、安心する。また世の中の冷たい人たちから「変わったね。」と声をかけられずに済みそうだ。「相変わらずだね。」と呆れながら僕を見ていてほしい。もうすぐ成田空港に到着する、少し早いな。タバコ吸おう。