こんにちは、筒井です。
日常系のほうが書いてて楽しいんですが、僕が温めすぎていたバンド紹介があって、実はベースメントの下書きにあるんですけど、もういいやって感じでこちらで載せます。温めていたというか、温めすぎて破裂しました。
口調があまりに地下室寄りだったので、僕のブログに載せるにあたって、少し優しくマイルドな感じで調理しました。甘口です。そして敢えて保険をかけると僕はバンドの「批評」は好きじゃない。これは僕の「感想文」だ。というミジンコプライドを持ったまま、こんな記事を書きました。
「以下、記事本文」
誰も知らないようなバンドを発掘するのが好きな皆さん、こんにちは。そして誰かから勧められたバンドをあたかも前から好きだったかのようにツイートする皆さん、ご無沙汰してます。私の周りにもよく居ますが、大体薄っぺらいので見抜かれてます。
ただそれも一つの宣伝活動になるのです、バンドにはありがたいんだ。さぁ、どんどん拡散しよう。
「再生数1000回」
ㅤあのさ、Carpoolってバンドは聴いたことないでしょ。
その顔を俺は待っていた。
自称バンド好きが知らないバンドの話をされた時の気まずそうな顔。Carpool知らないよね。知ってるヤツは池袋の「ちばちゃん」に俺がいるから今日飲みに来てください。全額キャッシュバックします。
ㅤ「だって全然売れてない。」
再生数が伸びない。
YouTubeなんて無料で聴けるのに伸びない。認知度が無いのか、露出が足りていないのか、内容が悪いのか、なんだか私の本職の広告業みたいな話になってきているけれど、無料でも拡散されず数百回の再生数で一喜一憂している若手のバンド墓場が今のYouTubeだ。
ㅤCarpoolは再生数が4年前の動画でも1000回とかしかない認知度もクソ低いバンドだけれど、俺が大好きだから今日紹介する。別に僕はメンバーと知り合いでもなんでもない。余談だけど、ベースのともまつさんは僕のタイプど真ん中です。それだけでも見る価値を感じます。
carpool / GOLDEN SUMMER (Official Audio) - YouTube
ㅤすげえ、夏休み前の小学生よりキラキラしてる。曲を聴きながらツイッターの下書き欄にある薄汚れた悪口を一つ一つ削除した後、母親に「ごめんなさい。」って言いたくなる。そうでしょ。この浄化されていく気持ちは普段鬱屈したバンドばかり聴いている僕みたいな陰キャラにピッタリだと思う。
洗濯機だって数ヶ月に一回はハイチュウみたいな白い塊をぶちこんで洗濯槽ごと洗うみたいにさ、僕らも綺麗になろう。たまにはこういう爽やかな曲でも聴いて、ベランダで片手にビール持ってる写真をインスタグラムにでも上げようよ。僕は絶対しないけれど。
ㅤくたびれたギターの音、気の抜けた声のボーカル、不穏なシンセ、それらを全て洗ってくれるグロッケン。そうだよ、俺らの青春とかってそんな綺麗じゃなかったけどキラキラはしていた。いやもっと薄汚れていた。でもさ、毎日必死だった。俺らは決して真っ直ぐ歩けていなかったけれどキラキラしてた、いやキラキラしたかった。やっと思い出せた。聴くたびにそんな感覚が襲う。
carpool / tokyotokyoto - YouTube
carpool ”予感” MUSIC VIDEO - YouTube
ㅤ少し前にメンバーが一気に変わった。脱退もしている。そんな2016年当時発表した曲がこれだった。Golden Summerから4年後に彼らは少しだけ、小さく、大人しくなってしまっていたが、相変わらずキラキラしていた。ボーカルの嵯峨山も相変わらずモテなそうな髪型を振り回してニコニコしていた。湯浅はぎこちない動き方でギター弾いてるし。なんか他人だし面識も無いのに僕は安心した。
ㅤ「変わったね。」
という悪意と中傷に満ち溢れた言葉がある。俺も腐る程言われてきたし、なんとなく好きじゃなくなった昔の彼女に別れ際の一言で使ったことも多分ある。音楽界隈でも自称評論家によく使われるし、10〜20代女性が久しぶりに会った元カレにも使ったりする。大体どれも悪い意味で。そもそも変わらないものなんて無いし、バンドも彼女も友人もどこかしら何か少しずつ変わっていくのだ。
ㅤ見た目や体制やメンバーが変わって「変わったね。」と言いがちな俺は彼らの6年を見て何を思うのか2018年の12月に自問自答した。
僕の感想は「変わらねえな。」だった。
ㅤ変わらないバンドを探してるあなたにこの曲が刺さる「予感」がしてます。
ㅤさーて!池袋で飲んじゃうぞ!!!