×××× IN MY HEAD

筒井です。夢はお笑い芸人のままです。

感電

 

おはようございます、筒井です。

ここまで朝書きました。

ここから帰りの電車です。

そして記事が消えました。

ここから先は出勤中の電車で書いてます。

 

 

『普通の話』

 

 

   ジェットコースターに乗った。

 

   今時の25歳は休日に何をしているのだろうか。Instagramを開けばどいつもこいつも婚約して、ベビーを抱きながら海にいる写真だとか、婚約発表までInstagramで報告する時代だ。いったいどうなっているんだ。50年後、僕らはインスタで婚約発表したっけね。なんて言い合う未来が存在するのだろうか。僕にはよくわからないが、これがどうやら今の時代だ。そんな僕には半分くらいどうでもいいストーリー投稿を左手で左にスワイプしながら自分も誰かにとってはどうでもいいストーリーを投稿した。その時は丁度、男4人で汗だくになりながら鯉を狙っていた。朝11:00 お盆のど真ん中で僕らは市ヶ谷駅を降り、釣り堀に向かった。レモンサワーを買い、モスバーガーでご飯を買い込み、竿を借りて、臭い餌を丸めて、タバコを吸いながら、鯉釣りに集中した。

 

 

 

   鯉は煽ってるんだか何だか僕らを見上げては口をパクパクさせて「オイ、餌。」と言いたげだった。言いたげというか、多分何度も言った。僕らはチーム戦で鯉をバンバン釣り上げ、何度も捕まってるのに懲りない奴らをしっかりリリースして、汗だくになりながら釣り堀を後にした。確かに楽しかったけれど、奴らは僕らを楽しませていたかもしれない。パクパクしながら、僕らの喜ぶ顔が見たくて釣られて、離されて、池の底で「いい釣られっぷりだな笑」とか言っていたんだ、きっと。釣られて戻されることが決まっているなら、釣られてみる心理。確かに一瞬だけ陸地を経験する唯一のチャンスだ。彼らはこのスリルに頭をやられているに違いない。そんな鯉のお陰で死ぬほど楽しかった。

 

 

 

 

   そのあと、僕らはジェットコースターに乗った。お店の予約まで時間があるってことで僕らは後楽園遊園地に向かったのだ。こういう突拍子も無いプランにワクワクしてしまう。待ち受けるスリルに、既にアドレナリンは汗と一緒に吹き出ていた。待ち受ける「サンダードルフィン」の文字。名前がとにかくダサい。素敵だ。たった¥1030でチケットが買える。非日常はすぐそこに、¥1030で売っていた。チケットを買い、15分くらい並ぶとロートルとなったコースターが現れた。乗り込み、安全バーが降りる、発車前に写真を撮られるらしく、全力のキメ顔を向ける、3…2…1…ゆっくり走り出す。頂点に登るまで、楽しくて周りをキョロキョロした。前も斜めも右隣も、全員高校の友達だった。卒業して8年も経つのに遊園地にいることに笑えた。急降下。

 

 

  まさかこんな近くに手軽にスリルを体験できるものがあるとは思わなかった。今度から何かあるたびに僕は誰かを誘いたい。初めて飲みに行く人や、ここぞというデート(?)か、久しぶりに会う旧友や、一旦飲みに行く前に二人ないしは数名でスリルを共有することで、何もせずテンションを高めることができる。便利なもんだ。課金アイテムだ。

 

 

 

『スリル』

 

 

 

   ジェットコースターの話みたいなもんだけれど、スリルに弱い。弱いというのは苦手ではなく、スリルの誘惑に弱いのだ。ハラハラして、ヒヤヒヤすることに興味がありすぎて、極稀に爆発してしまう。怒られるか怒られないか、バレるかバレないかみたいな人生を送ってきたと言われるとそうでもない。まともにやってきたつもりだ。ただ振り返ると要所要所での奇行が目立つ。それは僕の中にある「スリル欲」が爆発した時なのだろう。こんな歳になっても尚「ヒヤヒヤしたいな!」なんて言っている26歳はろくでもない。だけれど僕は思う。みんなスリルは大好きなのにきっと隠しているのだ。

 

 

 

   とは言え世の中には根っこから慎重な人もいる。¥1030で絶叫マシーンに乗るなら、¥1030でスイーツを買った方がいいなんて話もあるだろう。僕は¥1030でスイーツを食べるなら、¥1030でサンダードルフィンに乗りたい。代わり映えのない毎日だからこそ、スリルに価値を感じてしまう。ただ、真剣に思っているからこそ、小馬鹿にされそうだ。当たり前だが、スイーツではスリルは得られないのだ。そんなことわかっているだろう。

 

 

 

 

   なんだか毎日が晴れなかったり、どうしようもない仕事が降りかかってきたら、一度サンダードルフィンに乗ったらどうだろう。サンダードルフィンは一人でも乗れるが、誰か気の合う人と乗ることをオススメする。僕は別にマシーンの回し者ではないけれど、正直言って本当に楽しかった。頭がスッキリした。きっと普段の生活じゃ分泌されない脳内麻薬がドバドバ溢れ出したのだろう。仕事に向かっている最中だけれど、僕は今日も乗りたくてウズウズしている。今後一切の悩みを全て、サンダードルフィンが解決するような気がしている。

 

 

 

それでは。