×××× IN MY HEAD

筒井です。夢はお笑い芸人のままです。

家でいいじゃん

 

 

 

あんまり外に出るのが好きじゃない。

 

 

   それでも誰かと遊ぶことになると、どうしても外に出なきゃいけなくて、家に誰かが来てくれるなんてのは稀な話だ( 誰でも呼びたいわけじゃないし )それに比べて世の中は外出者(ここでは休日外に出る人の意)で溢れている。土曜夜の錦糸町なんてのは見渡す限り人・ヒト・ひとでいつ見てもビックリする。それでいて外に出てちょっとした焼き鳥を食べてビールを飲むだけで¥3000くらい持っていかれてしまう。外に出るのが好きじゃないのはきっとお金を使ってしまうからだ。そんな気がする。よくよく考えるとおかしい話がある。

 

 

 

   先日の話。いつも通り巷じゃ有名な野口くんと昼から飲もうという話になった。恵比寿で僕の好きなデザイナーさんの展示会があるから恵比寿でお昼に集合しようと提案し、相変わらず僕は多分遅刻したと思うが、もはや恒例すぎて覚えてもいない。展示会でデザイナーさんに挨拶をして、相変わらずコミュ障を存分に発揮して顔を見て話せず、相変わらず僕は野口をイジって笑うしかなかった。こういう時、ここで僕一人だったら僕はどうするんだろうと情けなくなる。恐らく他愛のない話をして、ニコニコ笑ってその場を去るのだろう。ダセェ。他人を使って笑いを取ろうとするなと自分に言い聞かせたい。さておき、僕らは恵比寿で昼から飲むなんてするような人種でもないから、なかなかお店が見つからなかった話をする、そう。

 

 

 

   近くに焼き鳥屋があった。ジリジリするどころか歩いているだけで僕らが焼けてしまうくらい暑い日に、30分くらい恵比寿(敷居の高い街)を彷徨った。そしてようやく恵比寿(敷居の高い街)には似つかない赤提灯の全席喫煙可の焼き鳥屋さんを発見した。恵比寿(敷居の高い街)にも関わらず昼からじゃんじゃん焼いている。何回か通りかかって中をチラチラ見ると、店内は昼にも関わらずほぼ満席だった。僕らの恵比寿のイメージは昼からテラスでモヒートを飲む 「#女子会 」「#オシャレ好きな人と繋がりたい 」みたいな感じだったから、呆気にとられつつもホームタウンな佇まいに惹かれた。どうせ恵比寿(敷居の高い街) に来てこんな場所でお酒を飲むなら錦糸町(敷居の低い街)でいいじゃんと思いつつも、僕は野口に続いて店に入った。こういうお店に僕はなかなか入れない。その点野口がいると慣れてて助かる。初めての店なのに「っすー、二人です。」とか声出てる。なんだよ「っすー。」って。ちゃんと挨拶しろ。まあいい、僕にとっちゃ店に入るための囮だ。

 

 

   よくある1本¥150くらいの相場で、味は普通だった。普通と言うか、僕はご飯の美味しい不味いに優劣がつけれない程の味音痴だから、全てが普通だ。きっとフォアグラの何ちゃらとかを食べても、ニチレイの冷凍餃子を食べても、感想は普通だろう。どっちが美味しいなんて数学じゃないんだから、比べられるわけない。空腹度合いによって上下するもんだ。ただ、そこの焼き鳥は混んでる割にかなり「普通」だった。僕の中でも偏差値53くらい。全く頑張ってないわけもないけれど、頑張ってるわけでもない。強いて言うならガツポン酢が美味しかった。

 

 

   

 

   家でもできそう。

 

 

 

   店を出た感想はこれだった。家でもこの味くらいは再現可能だろう。そもそも外に出るから高くつくわけで、家で網焼きの焼き鳥がアチアチのままでてくればそれでいいのだ。そんな話をしていたら網焼き機が欲しくなり、亀戸のドンキへ向かった。念願の網焼き機は¥5,000くらいしたが、変なテンションのまま購入に踏み切った。

 

 

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完璧じゃないか。

 

 

 

そして美味い、美味すぎる。味に優劣をつけれないと言ったが全てを撤回する。これは間違いなく「おいしい」という感覚だった。野口の顔はまるでベテランの焼き鳥職人になっており、ネギの焼き目を伺う目つきは万引きGメンのように鋭くなっていた。どんどん焼く。部屋に煙が充満する。換気が追いついていないくらい煙が上がり、部屋は焼き鳥屋さんの匂いがした。テンションがぶち上がった。鳥だけでは飽き足らず、僕らは磯丸水産を求めた。

 

 

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※サザエ逆だったね。


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部屋中が煙に包まれているからと、ついにヤツ(野口)は全面禁煙を死守していた僕の部屋の換気扇下でタバコを吸っていた。もうどうでもよくなっているくらいテンションがあがり、フィナーレを迎える。

 

 

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紛れもなくこれは魚だ。

 

 

イワシを焼きまくった。信じられない量の煙が部屋を包み、僕らは高揚した。部屋の報知器は知らん顔をしていたが、本当に火事になった時、きっとコイツは知らん顔をして俺は焼き死ぬんだろうなとも思った。家でこんなに楽しんでいるのに関わらず、一人あたり¥1,500くらいで飲み食いできた。恵比寿の居酒屋よりずっと安く、ずっと美味しく、磯丸水産にもなり得る網焼き機は一夜で魔法のアイテムになった。

 

 

 

僕が外に出る必要はどんどん無くなっている。

 

 

 

   きっとこれから寒くなって、網焼きの横で鍋をやったりしてしまうんだろう。相変わらず部屋中モクモクにしながら、ゲラゲラ笑うのだ。コンクリートって匂いがつかないのかはわからないけれど部屋は臭くない。大丈夫だ。友達が多い方ではないけれど、たまに飲みのお誘いをいただきます。その都度僕は、僕の家でいいじゃんと言うのを堪えながら外に出る。一度、全友人を集めて網焼き会をしたい。その際はツイッターで告知します。ぜひ、いらしてください。フライヤーも作ろう。

 

 

 

陰キャのパーティはこれでいいのだ。

 

 

これが幸せなのだ。『出不精のすゝめ』だ。