×××× IN MY HEAD

筒井です。夢はお笑い芸人のままです。

日曜夜にピザを食べる話

 

めちゃくちゃに眠たい。金曜日からロクな出来事がないけれど、全て何かの助走であって、これからとてつもない跳躍をする為の後退であると言い聞かせて月曜日を終えた。余りにも助走が長すぎるので少し運命をプラスにさせようと、日曜の23:45ピザを頼んだ。こんな時間までピザを作る為に待機してくれているドミノピザのクルーに感謝しながら、注文ボタンを押した。そもそも3枚で¥2,000って大丈夫なのか。安すぎないか。物価と給料、もっと上がっていいぞ。

 

ピザが届いた。変な時間にインターホンが鳴るとドキッとする。

 

そんなホカホカアツアツのピザ食ってたらめちゃくちゃデカいゴキブリが部屋に現れてどこかへ消えていった。我が家にそんな生物が現れるのは住んで約10ヶ月にして初めてなのですが、千葉県船橋市にある祖母の家で祖母と二人暮らしをしていた時、奴らを毎日見かけていた。帰ってくるとリビングに暗闇より暗い影が4〜5匹いて、別に汚い家でもないのに古いから仕方なかったんだ。最初はもう鳥肌が立つ程気持ち悪かったけれど、俺がその家を出る頃はゴキブリと対峙しながら祖母の作った飯を食うくらい生活に馴染んでいた。バルサンで供養をした次の日、恐ろしい程の数が床に転がっていたのを鮮明に覚えている。俺の名誉の為に何度でも言うけれど別に俺の家も祖母の家も汚くはない。そもそも家に出る害虫なんて綺麗とか汚いとか関係なく出るのだ。こうしてまた鉄のメンタルができあがる。あの経験すら僕の精神状態を作り出していたと考えられる程、俺はポジティブな仕上がりになってしまった。

 

 

 

 

だから昨日もピザを食うことに集中した。ゴキブリはどっかに消えて、ちょっと笑えた。険しい顔しながら24時にピザを食う独身男に恐れ慄いたのであろう。明日から始まる地獄のような日々に備えて最後の晩餐を邪魔せずいてくれたその気概に感謝をしつつ、その辺で卵でも産んでるんだろうから、そのうちバルサンでも焚いてやろう。供養供養。寝てる最中に足の周りを這いずる可能性とかを考えるとさすがにゾワゾワするけれど、探したところで出てくるはずもない遺失物みたいな昆虫を探す元気はピザで膨らんだ俺には無かったので、布団をバサバサして、威嚇して寝た。満足気な表情をしながら、眉間に皺を寄せた威嚇フォームの顔をした寝顔になっていたに違いない。

 

 

 

人生プラマイ理論を僕は唱え続けている。基本世の中はゼロになるように作られているから、嫌なことがあれば別にそれは何かをプラスにしていく為の助走か、いいことがあった時の反動でしかない。大体このサイクルは1〜3ヶ月で訪れる。別に変な宗教に勧誘するつもりはないけれど、この便利なマインドを世の中に残していきたいとは思っている。

 

 

ただあまりにマイナスが続くと、そのなんか陰の空気に心ごと持っていかれて夜が不安になったり、いらぬ心配をしたり、イライラしたりもする。そういう時は力技でプラスを呼び込むしかない。これがなかなか強い。そもそも人間、落ち込んでたら飯も食いたくないし、誰から声をかけてもらっても嬉しくないし、聞く気にもならない。思春期を過ぎれば音楽も日常を麻痺させるだけで、何も救ってはくれない。そういう時は自分で機嫌を取るのではなく、陽を呼び込むしかない。それがドミノピザなわけ。さっき飯を食いたくないと書いたが、あれは嘘かもしれない。落ち込んでいても生きている以上生命装置には抗えず、お腹は空く。

 

 

まず、奴らは電話すれば基本こちらがどんなメンタルだろうと来てくれる。落ち込んでいてもこちらの精神状態を気にせず機嫌良くピザを持ってきてくれる。親が亡くなっても、親友が遠くへ行っても、その日に電話をすれば笑顔でピザを持ってきてくれる。そんな人なかなかいない。今は家の前に置いたままにしてくれるから、寝ぼけた顔でも会う必要はないし、アプリならカードで決済できる。ピザを選ぶ瞬間からもうプラスの空気が溢れてきて、頭の中はピザでいっぱいになる。初恋の相手が家に来るようなドキドキ感があるわけ。もうそんなの僕には無いけれど。ピザのバイクの音なんか聞く為にテレビの音量下げちゃったりしてんの。そんな28歳男。ピザ届いて開けてテーブルに並べたりして、YouTube見ながら素手ベタベタにして、「あースマホ触れねえよw」なんて一人で呟いて背徳感を味わいながらピザを食べる。3枚を均等に食べちゃったりして贅沢な気分味わうわけよ。

 

 

幸せはパワープレイで寄せ付けられる。

 

 

言い方を変えれば幸せは¥2,000くらいで買える。変わらぬ日々が面白くないとか、仕事で嫌なことがあったとか、そのスタバのフラペチーノ3杯くらい我慢してピザ頼もうぜ。ほら、もう今日はピザしか食べれない頭になってる。なんか幸せじゃん。

 

 

 

そんなことを思いながら、ネガティブ思考にパワープレイを仕掛け、いつの間にかお腹となんかよくわからない気持ちが満たされた昨日の夜だった。ピザを食べずにゴキブリと対峙する未来をピザを頼むことでピザとゴキブリと対峙する未来にしたわけ。危ねえ、プラマイゼロ。

 

 

昔のブログを書いてるテンションだった。別にいいことがあったわけじゃない。むしろめちゃくちゃ辛い日だった。けれどピザがまだ冷蔵庫にある。明日も頑張れる。

 

今日も明日も無理矢理いい日にしていきます。おやすみなさい。