タイパは、タイムパフォーマンス。
コスパは、コストパフォーマンス。
前もこんな話を書いた。
あくせくと毎日働き、TikTokやInstagramでショート動画を見漁り、少しでも手軽に情報を得ようとする我々はそんなに浮いた時間で何がしたいのだろうか。何をするにも安い方へ手軽な方へ、無料でより良い物へと時間を使い、そこまでして節約をして何を買うのだろう。大人になっていく中で、無駄に対する警戒心が強くなってしまったが故に効率化だけを求めるようになった。というよりかは、効率化の世の中に流されてしまい、元より存在するマイペースさが壊された。いや、自ら壊してしまった。
手軽に情報が取れるようになった今、作りたいご飯があれば30秒もあればレシピに辿り着ける。見たい景色は10秒あれば出てくる。映画の結末、音楽、何にしても1分以内には結末に辿り着けることで本来得られる幸せを失いかけている。
気になった居酒屋に入る前に食べログやInstagramを開き、評価が2.5点だった。口コミがあまりよくなった時点で我々は入るのを躊躇う。
そうじゃない日があるべきだ。
サブスクで飛ばしながら聴くのではなく、アルバムを買って面倒ながらPCに入れて聴いてみたり、雑誌を買って何か得たい知識を得てみたり、感性に従ってお店に入ってみたり、本来僕らは誰かの評価や、手軽な情報に惑わされず生きていたはずなのに、いつの間にか名前も顔も知らない口コミや"投稿"に左右されて、本心を捨てている。
やめよう。無駄なものをたくさん増やして、経験して、後悔して、自分の感性を殺さずに生きていこう。
そう書くことで、自分に言い聞かせている。
コスパ・タイパ、そんなもの、自分の好きなことにはいらないのだ。