×××× IN MY HEAD

筒井です。夢はお笑い芸人のままです。

霧中

そういえば本読んでねえな。

 

そう思って段ボールから大量の書籍を取り出すと埃に塗れた古文書のようになっていた。なんかごめんなって思いながら、乾いた布でスリスリとして畳に並べていく。老子が出てきた。柄にも無く大学の専攻が中国文学という私は謎の書籍が自室にたくさんある。久々に開く。老子、面白い。大人になると感性が死ぬと思っていたけれど、何しも適齢期があるのかもしれない。確かに俺がフリッパーズギターを好かんのは適齢期に聴くことができず、プライドみたいなものがあるからだろう。

 

つま先立ちではずっと立っていられない。相応の生き方をする方がいいって2000年前のおじちゃんが書いている。おお、すごい。名声も欲しがっちゃいけない、妬みや恨みを買うって書いてある。おお、すごい。大股で歩くなって書いてある。長続きしないし、自分の歩幅で歩けってさ。こんなの尖りまくった大学生時代に読んでもそりゃ何も刺さらないわけで、俺は大股でも世の中を闊歩できると思っていた。でも実際はそうでもない。常に自分の偏差値が50以下かそこらと思いながら、何者にもなれない僕たちは生きていかなきゃいけない。

 

一方、無茶ができたのは28歳くらいまでだったような気がする。でもやってきてよかった。引き際のようなものや、諦めが見える。ダメになることを知らないと、虚勢に生きることになる。さぞこれは辛いだろう。こうして物語から自分は少しずつ脇役の脇役のようになり、相応の生き方をしていくんだなと思う。それでいい。無茶をしていてよかった。なんでもできるわけじゃないと知って、何ができるのかを見つけることが面白いのかもしれない。それがこの30歳に突入する新シーズンの生き方なのかと思っていたらこんな時間になっていた。

 

小難しい話が増えてきた。来週、ベトナムに旅立つ。カメラとスマホ、財布、Tシャツ、それ以外は現地調達。

 

 

もう9年か。

FoZZtone『umbrella』下北沢GARDEN20140726 - YouTube